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2008/08/26

公園の池に放たれた かめぞう

8月26日午後のお遍路散歩にでた。休憩場所は公園の池のほとりと決めている。

八月だのに寒々とした長雨が続いている。秋の三日以上降る長雨は寂しいこの雨のことを淋雨と呼ぶが夏季に淋雨とは。異常なのだ。池の水面は暗い雨雲を映しているのでなお寂しさを感じる。

私はじっと長雨で泥で濁った水面を眺めていた。亀・鯉・魚が波紋を描きながら動いているが姿は見えない。

後ろに人の気配がしたので振り返ると老夫婦が水面を眺めていた。突然「かめぞう」「かめぞう」と水面に向かって連呼し始めた。
私は訪ねた。そしてその理由は次のような優しいことがあったのだった。

一年前の大雨の日、このご夫婦が歩道を歩いていたら30cm位の亀が歩道をよちよちあるいているのを発見した。亀はどこかの家の池で飼われていたのであろう大雨で池が満水して亀がはい出してきたと思われる、ということだった。しばらく亀の後を追いかけていたら亀は歩道の壁を越えて車道にでようとした。車道にでたらたちまち轢き殺されると思った老夫妻は迷子の亀を抱えあげて家に持ち帰り大きなたらいを購入してそこでこの亀を育てた。名前を「かめぞう」と名付けた。亀は優しい老夫妻に育てられて先日一年を迎え大きく成長した「かめぞう」はたらいでは育てられなくなった。孫達が夏休みに遊びにきた日にこの公園の池に放してあげたというのだった。夏休みも終わり孫達は帰って行った。老夫婦の静かな日が戻った。一年間丹精込めて「かめぞう」を育てた思いが心に焼き付いているのだろう。
水面に向かって「かめぞう」と連呼する声に愛情がこもっていた。水面に亀がかすかに頭が見えたがここの池には数頭の亀がいるので「かめぞう」かどうかわからないと言った。それに長雨で濁った水は透明度がない。

今日は夏休み最後の日で公園は子供たちでにぎわっていたので出てこれないのかも知れないとも言っていた。明るい空が戻って水面の濁りが無くなったらまた来ようと言って私に挨拶され帰られた。

今度はキット「かめぞう」が出てきてくれますよ命の恩人なんですからと私は言った。

にっこり笑って帰られた。寂しい淋雨の日が急に明るく感じられた。お遍路散歩だと私は思った。

                                                          夏なのに淋雨に霞む仙台市街

Rinnu

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コメント

面白い一遍の物語ですね。カメゾウの何か恩返しでもありそうな気がしています。いい話をありがとうございます。
ペットとして、いろんなものが飼われているんですね。近くの公園を散歩しているとポニー(子馬)を連れて歩いている方もおります。

watari41さん ポニーも飼っておる人もいるんですか 珍しいですね。毒蛇も飼育人もいると報道されていましたが こわいですね 在来日本の品種を保存する対策が急がれなければ問題になりますね コメントありがとうございました

公園やお散歩で出逢う人達との会話も心豊かになりますよね~。
池の水が澄んだ日は かめぞう君とまた会えますヨ。きっと(^^♪\(^o^)/

michikoさんコメントありがとうございました。一人で一日しゃべらないと鬱になりますよね 今日はカメゾウ君のおかげで有意義な散歩となりました

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